ダイエットについてのコラム

なぜ生理前に食欲が増加する?生理と食欲の関係とは

生理前になると、お腹が空きやすくなる方は少なくないはずです。そのため、生理前になると間食が増えてしまったり、甘いものを食べすぎてしまったりと、ついつい食欲が増してしまうものです。

生理前に食欲が増加する最大の原因は、分泌される女性ホルモンが変化しているからです。食欲に身を任せいつもより多く食事を取ってしまえば体重は増え、女性にとって大きな悩みになるでしょう。

今回はそんな悩みを解決するために、生理前に食欲が止まらなくなる理由と、生理前の食欲を抑える方法を紹介します。

生理前の食欲が止まらない理由

前述したように、生理前に食欲が止まらなくなる原因は、女性ホルモンが大きく関係しています。生理前になると受精卵を着床しやすくするプロゲステロン(黄体ホルモン)という女性特有のホルモンがさかんに分泌され、食欲のコントロールがしにくくなり、その結果、食欲が増進するのです。

プロゲステロンが多く分泌される生理前は、食欲が増進する以外にも下記のような体の変化が起こります。このような症状が重くなることをPMS(月経前症候群)と言い、多くの女性が抱える悩みの1つと言えるでしょう。

生理前は体内に水分や栄養分を蓄えるため、体が栄養素を必要として食欲がわく、イライラを抑えるために何か食べたくなるという状態が起こります。また、下がった血糖値を上げようと体が反応し、自然と甘いものを欲したくなります。

その他にも、子宮内膜の厚みを維持するために体温を上げようとするプロゲステロンの影響で生理前は眠くなりやすくなったり、赤ちゃんを迎える準備のため体内の水分量を増やそうとしてむくみやすくなったりします。生理前や生理中に体重が増えやすいと言われている原因は、プロゲステロンの分泌量増加が大きく関係しているのです。

食欲旺盛になるのは生理の5日~10日前から

女性ホルモンのプロゲステロンが多く分泌されるのは生理の5日~10日前からなので、その期間は特に食欲がわきやすい時期となります。

食欲増進の時期を終えて、生理中~生理後になるとプロゲステロンの分泌量は少なくなるので、生理前に比べると食欲はだいぶ少なくなります。ただし、生理中にイライラすることが多ければ多いほど、ストレスで食欲が続くこともあるので、必ず食欲が落ち着くわけではありません。

もし、生理中も食欲が止まらないという方は、ストレスを解消するために運動の時間を増やしたり、趣味に使う時間を増やしたりするといった、自分に合ったス方法で食欲を抑える努力をしましょう。

生理前に食欲がなくなる場合もある

生理前は食欲がわく場合が多いですが、食欲がなくなることもあります。食欲がなくなる原因は、ホルモンバランスの乱れや、生理前に分泌されるプロスタグランという物質の影響によるものです。

ホルモンに似た物質のプロスタグランジンには、経血を体の外に排出する作用や、血管を収縮させる作用があります。ホルモンバランスが乱れるとプロスタグランジンの分泌量は多くなり、下記のような症状が起こり、食欲不振に繋がります。

プロスタグランジンの分泌量が過多による症状
吐き気、体のだるさ、体の冷え、下痢

そのため、「普段は生理前に食欲がわく」という人でも、ホルモンバランスの変化によっては生理前に食欲がなくなることがあります。